2008年8月31日日曜日

当事者を常に見守る姿勢

「出たいが出られない」アンビバレンツ(両価的)なひきこもり当事者の心理を理解して、親の方から変わる方法や訪問サポートで第三者を介在させる方法などは、有効と言えます。

しかし、数年に及ぶひきこもりから動き出した当事者は、周囲のシステムと対応の仕方によっては、リバウンドして後戻り(家に戻ったり、部屋にこもったり)することもあります。

親に必要なことは、当事者が家を出て、NPOや居場所に参加したことで安心することなく、当事者を見守り続けることです。

社会全体の変化や若者の全体状況を知る作業を続け、親自身の「ものの見方」を現実に合わせて変えていくことは、当事者の社会参加の可能性を高めてくれます。

それが、結果として、リバウンドを防ぐことになるのです。

世間体という基準は、もう少し広い価値基準に変えていく必要があります。
親はアナログ世代、子はデジタル世代と言われ、世代間格差はかつてないものになっています。

この格差を埋める有効な作業に、親がパソコンを扱えるようになることがあります。パソコンを扱えることは、親子間の共通語を獲得することにつながるのです。

当事者は、そんな親の姿から心の距離を縮めてくれるでしょう。

定年退職後の人生は、30年もあります。「引退人生」と決め込んで無気力に過ごすか、新しい時代の知識を得ながら英知に満ちた30年を創造するかによって、人生はまったく違ってきます。

「40の手習い」は寿命50年時代のことで、今は「60,70の手習い」なのです。人は、いつからでも学ぶことができます。「人生はいつからでもスタート」なのです。

中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。

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