2008年8月14日木曜日

価値観を押し付けたことに気づいた

価値観は、一人ひとり違って当然なのですが、時代や文化などによって、傾向というものが現れます。

戦後世代が多数を占める現代の親世代の価値観は、親の育った時代背景に影響され、経済中心主義、会社中心主義、学歴主義などです。しかも、「右肩上がり」に努力が報われると信じる価値観を共有しています。

ひきこもりの発生する家庭の7割が、会社員・公務員などの中産階級です。

職業別人口比率からすれば、特別に、この階級の家庭にひきこもりが多いと言えないかもしれませんが、特徴的なことは、この階級は学歴や能力で、出世や給料が決まるということです。

つまり、この階級は、時代を反映した価値観(学齢・経済・努力報われ型)を持っていると言って良いと思います。

当事者たちは、親の価値観の中で育ち、そして縛られています。

小中学、高校、大学、社会人のどの段階からの不登校や不出社によるひきこもりでも、親の価値観で正直に生きたために失敗した、と感じているのです。

かと言って、自分自身の価値基準を持っているわけでもないのです。と言うより、代わりの基準を形成できる状況にないと言えます。

つまり、親の価値観で生き、その価値観でつまずいても、代わりの価値観を持ち得ないことが、ひきこもりの特徴なのです。その結果、ひきこもって依存することしか、なくなってしまうのです。

親に必要なのは、自分の価値基準を当事者に押し付けてきたことの振り返りです。親が自分自身の価値観の縛りをゆるめることが、当事者のひきこもりからの解放につながるのです。

中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。

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