2008年8月7日木曜日

居場所、フリースペース、自助グループ

居場所は、当事者が参加する場所という機能を持っており、ひきこもり対応に欠かすことができない存在です。

親の会に居場所が併設された場合には、親が、居場所参加の声かけをして、当事者と一緒に出かけることになります。

居場所・フリースペース・NPOなどの情報は、前もって与えておくことが大切です。新聞・TV・インターネットなどからの情報によって、当事者は居場所へ参加しやすくなります。

しかし、それらに興味を持たない場合は、情報不足となります。
インターネットに興味がないままに13年間ひきこもった青年は、「きっかけがなかった」と述べました。

11年ひきこもった青年は、「どこへ行ったら良いか、わからなかった」と述べましたが、この青年もパソコンを使えなかったのです。

情報がある場合は、当事者が動きだす可能性が高くなります。「参加できる場所さえあれば、参加したい」というのが、彼らの本音なのです。

居場所などへの参加期間は必要なだけとり、体力とコミュニケーションの回復から開始することが良いと言えます。居場所では、年齢のへだてなく、おしゃべりなどの交流をします。

居場所の中で、当事者は「決して遅れているのではない」ことに気づきます。

みんなが同じ悩みや課題を抱えていることを知り、先行く経験者や仲間のうまくいった体験や悪戦苦闘ぶりを見聞きしながら、自分も勇気を出してみようという気持ちが起きてきます。

有効に機能する居場所では、「ひきこもりは必要であったこと」「むだな時間ではなかったこと」「今ここから大切にすること」「人生はいつからでもスタート」などという認知が得られていきます。

「むだな時間だった」というマイナス思考を乗り越えるためには、「人生はいつからでもスタート」という前向きの認識が有効なのです。

「何もなかった時より、良いことも辛いこともある今の方が良い」と思えることが、リバウンド(逆戻り)を防いでくれます。

競争社会に傷つき、生き方にさまよう若者たちの自己回復の場である居場所・フリースペース・自助グループは、今日の社会において、さらに拡がることが求められています。

中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。

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