2008年8月22日金曜日

困難ケースに支援

困難ケースとは、10年以上の長期化、35歳以上の高齢化、小中学校の不登校から長期化した例、ひとり親家庭の例、暴力・器物損壊などの衝動行為が目立つ例、統合失調症との識別ができにくい例などを指します。

これらの多くは、民間のサポートのみでは対応困難と思われ、公的機関の関与・協力が必要と言えます。

対人交流可能なニートを対象にした政策が、景気回復によって一段落した現況では、対人交流の不可能なひきこもりの困難なケースへの対応システムを充実させることが求められています。

長期にわたって心身の活動を制限した生活を続けた場合に、人間がどう変化するかを想像してみる必要があります。

運動不足による筋力低下から、脳委縮による思考障害、歩行障害、骨粗鬆症、圧迫骨折まで、さまざまな「廃用性障害」をきたす危険性が高くなります。

20年以上こもった男性のケースでは、地域支援センターのスタッフが家族を訪問し、病院のケースワーカーを介して、医師・親の会とつないでくれました。

たちどころに、医師・病院・地域支援センター・保健所・精神保健福祉相談員による「プロジェクトチーム」が形成され、2週間後には「状況因性の幻覚妄想」「極度の栄養障害」にあった当事者の救出が実現されました。

このケースは、さまざまな支援システムが連携して取り組むことの大切さを示してくれています。連携の力が、最悪の「悲劇を抑止する力」になったと言えます。

中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。

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