親の会活動が有効な集まりになるためには、会員同士が互いの事情の違いにとらわれることなく、共通点を認め合うことが必要になります。
他人の話を「刺激」として取り入れ、問題解決のための「肥やし」として生かしていく姿勢も大切になります。
成功談にも失敗談にも不快な話にも耳を傾け、自己の方法に取り込んでいくことが、当事者を動かす力につながると言えます。このような交流から、親同士の仲間意識ができてくるのです。
親の会や家族教室を転々とすることには問題があります。会が違えば、成立や方法論が異なります。方法をあれこれ変えると、当事者に対する一貫した働きかけができなくなります。
うまくいく親の会は、当事者が参加できる居場所や就労訓練の場まで創り出す力を持つようになります。転々とすることは、取り組みの表面をかすめるだけとなり、問題解決につながらないのです。
互いの安心だけを大切にしてつながるサロンのような集まりもあります。この場合には、親たちが仲良くなるだけでなく、親と当事者も仲良くなって、平和な家庭に見えるようになります。
しかし、当事者の社会参加が進まないままに、親と当事者双方の高齢化が進むので、親の気持ちは複雑です。
当事者が社会に出ないまま、親子関係が安定することは、誤りではないのですが、「親亡き後」に関する親の心配は、消えないままなのです。
気心の知れた者同士で「仲良しグループ」を作るやり方は、癒し・安心から、刺激・勇気へと進めて、変化をうながす活動スタイルとは、目的と結果が違ってくるのです。
中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。
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