2008年8月4日月曜日

NPO

だれも取り組まない困難な「ひきこもり対応」を、長年にわたって行ってきたNPOは、「時代のさきがけ」として高く評価されます。

多くのNPOが、ニート対策の上で「若者自立塾」として、行政から認知されました。しかし、若者自立塾に「目標達成」「期間制限」が課せられたことには疑問が寄せられています。

ひきこもり外来の経験から、当事者に「必要なだけのウォーミング・アップ機関を与えること」が最も良い結果につながるからです。

行政の関与を嫌って、自立塾に参加しないNPO・非NPOも多く、「手作りのひきこもり対応」を続けています。

NPOは、訪問事業から生活訓練・就労トレーニングまで、さまざまな手段を組み合わせて、ひきこもり・ニート対応を行っています。

しかし、いくつかの問題点と限界を示すNPOもあります。

第一に、取り扱う対象に限界があることです。10年以上のケースや精神科薬を服薬中のケースに対応しないとすることは、NPOの自己防衛策として止むを得ないと思われます。

NPO によるひきこもり対応に一定の限界がある以上、10年以上、35歳以上、小中学不登校からの長期ケース、暴力のきわだつケース、ひとり親ケースなどの困難な事例に、公的機関や医療の関与が求められるのは必然的になります。

第二に、NPOの場合に、必要経費が月当たり15万円~20万円前後とかさむことです。若者自立塾では「低所得層」に半額補助が国庫から出るのですが、それでも10万円台に達します。
これは、親の年金や一般労働者の所得からみると、法外な額と言えます。

第三に、医療との連携がない場合は、心身状態の把握と管理が不十分になることです。ひきこもることによって統合失調症発病を免れているケースでは、対人場面に引き出すことが発症につながることもあるのです。医療との連携を進めることで、NPOの評価が高まることは当然と言えます。

中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。

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