2008年9月14日日曜日

年齢のへだてなく、おしゃべりなどの交流

若者の集まりとして、かつては若者宿・青年団・消防団など地域的なものから、大学のサークル・同好会・組合の集まりなどが存在しました。

これらは、経済成長の過程で、会社の丸抱えによる社会教育(会社教育)にとって代わられ、地域の居場所は消滅しました。

そして、長期不況によって、会社が若者の新規参入に門を閉ざすようになると、若者の居場所は、家やコンビニ以外、ほとんどなくなりました。

会社にも門戸を閉ざされ、地域社会への参入のきっかけを失った若者は、親元にとどまるしか方法がなくなったのです。こうして、若者は孤立するようになりました。

フリーター・ニート・ひきこもり・パラサイト・パーソナリティ障害・アルコール・薬物依存症・摂食障害・自殺・犯罪に至るまで、「若者の変化」は、「孤立化」を背景にしているのです。

若者を分断している、もう一つの誤った考え方に「年齢主義」があります。これは、20歳の女性が10代と比較して「自分は若くない」と嘆くような現象を指しますが、この年齢主義はなぜ生じたのでしょうか?

それは、次のような理由が考えられます。

①教育上の「学年」が、年齢によって厳格に規定されていること。
②社会の急激な変化によって、年齢による文化的差異を生じたこと。
③部活動に見られるように、学年による上下意識が残ること。
④「年を取ること」を成熟としてでなく、価値の喪失とみなす社会風潮。
⑤知識を偏重し、知恵の習得を軽視する風潮。

以上のように、社会構造そのものに起因すると分析できます。

封建的意識の遺物と言える「年齢主義」によっても分断されていることは、ひきこもりの若者にも見受けられます。ひきこもりには、「10年目」や「30歳までに」などと期間や年齢を気にする傾向があります。

現代の若者を苦しめる「孤立化」「年齢主義」から逃れるためには、年齢のへだてなく「居場所」「たまり場」に参加して、仲間感覚を持つことが大切と言えるのです。

若者たちが集い、共同体感覚を回復させ、知識・情報・知恵を交わして社会参加していける、そんな集まりが求められています。

これは、不登校・ひきこもりに限らず、次世代を共同体内存在として育てるために欠かせないものとして、社会全体が位置づける必要があるのです。

中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。

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