2008年9月13日土曜日

勇気を出して居場所に参加

居場所には、「取りあえず参加してみる」ことです。ひきこもりの間に、新しいことに対して身構えてしまう癖が強まっている可能性があります。

しかし、10数年間こもった人でも、50代の人でも、居場所に参加できています。身構えてしまうことは、現実を敏感に意識することであり、何も感じないことよりはるかにましです。

家で髪型や衣類を気にして、化粧や筋肉トレーニングをしているのは、外に出ることを意識した行動と言えます。それは、外に出る日が来ることを待っている証なのです。

その段階で足りなかったのは、「あと少しの勇気」と第三者による「ひと押し」でした。少し勇気を出すことによって、その次にはもう少し大きな勇気が出るようになるのです。

参加する居場所・NPO・支援者・専門化などに関する情報は、前もって知っていた方が参加しやすくなります。親たちが伝えたかったのは、その情報です。

伝達しにくい状況の中で、居場所の情報が伝わったことは、親たちの努力もあります。その努力に応じて、居場所に参加してみて欲しいと思います。

「初めに行動ありき」は、昔から伝わる英知の言葉です。「人生はいつからでもスタート」という言葉もあります。

不登校・ひきこもりの状態から参加できる場所は増えています。そこには、同じような状況にある若者が大勢参加しています。

NPO・専門化・支援者などが、さまざまな手段を駆使して、必要な情報が届くように配慮しています。ちょっぴり勇気を出して、居場所に参加して欲しいと思います。

居場所を初めて訪れるときに、緊張しない若者はひとりもいません。しかし、初診や初参加のときには、最大の喜びで迎えられ、大歓迎を受けることができます。

「よく来たねえ」「待っていたんだよ」「勇気を出してくれたね」などの言葉・表情・身振り・握手など、さまざまな表現で歓迎されることによって、警戒心や緊張は軽くなるのです。

最初の出会いの歓迎と簡単な動機づけによって、スムースにプログラムに参加できるのは、対人的な交流を求めていた人に多いと言えます。

居場所に参加することは、慣れない集団の場に身をさらすトレーニングになります。無理することなく、少しずつ慣れることがうながされます。

治療者・NPO・親のあせりによって、「強制」の雰囲気がみなぎることは、良い結果につながりません。

当事者がコミュニケーションを求めている度合い、社会不安障害や抑うつの程度を見きわめながら、自然な動きを誘うことが好ましいと言えます。

「あるがまま」で受け入れられることは、貴重な体験です。当事者は、性格特徴・生い立ち・家族関係などに配慮されながら見守られます。

スケジュール的な経過に追われることのない、自然な変化が見守られるのです。

中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。

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