長期化の中では、栄養障害をきたして身体を痛めることもあります。また、うつ病や幻覚、妄想などをきたすこともあります。ときに、知的な低下をきたすことすらあります。
「若い」という先入見も手伝って、ひきこもりの健康状態は見落とされやすく、身体管理の視点が、当事者にも周囲にもない点に大きな特徴があると言えるのです。
カーテンはおろか、雨戸まで閉め切った真っ暗闇の中で生活する人もいます。また、極端な偏食に陥る人もいます。虫歯を放置して、菓子パンしか食べなくなった人もいます。
孤独を解消するために大量飲酒して、アルコール依存症に陥ったケースもあります。これらの生活状態から栄養障害をきたし、連鎖的に身体を損ねたとしても不思議ではありません。
ときに、もとに戻らないほどに身体を痛めて、「身体障害」に至ってしまうこともあります。筋力低下・体力低下から虫歯・痔疾などまで、軽症のはずの身体疾患が放置されたために、重症化してしまうケースが見受けられます。
他方、良好な親子関係の中で、適切な運動と栄養が保たれた場合には、40代でも社会参加の可能性を示すケースが存在します。50歳過ぎて、居場所に初めて参加した男性もいます。
中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。
2008年9月8日月曜日
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