2008年9月11日木曜日

親や周囲の取り組みに気づいた

当事者たちには、親たちの努力と変化をしっかり感じ取って欲しいところです。親たちは、問題解決のために、さまざまな努力をしてきています。

23年こもった青年の母親は、23年前から保健所などの公的機関に何回も相談してきました。また、20年こもった青年の母親も18年前に大学病院を訪れ、保健所・民間機関などを転々としました。

親の相談受診が先行し、医師・先行く親たち・ケースワーカーなどに相談する中で、当事者を連れてくることに成功するのです。

親たちは、当事者と仲良くなること、有限無限の過剰な圧力を止めること、こう着した母子関係にしがみつかないこと、夫婦で協力することなどを指導されます。

居場所と親の会が開催されていますが、すでに脱出に成功させた親たちや、居場所に参加する元ひきこもりの若者たちと接することの意義は大きく、強く動機づけられて、取り組みの方向性がはっきりしてくるのです。

親たちが対応の仕方を変えていくにつれて、当事者の側にも変化が生じてきます。圧力がなくなるのですから、当事者は「楽な気持ち」になります。

基本的に「出たい」のですから、「楽になること」と「一押しのタイミング」が合致しさえすれば、「出ることは可能になる」のです。

親は、ある程度の確信に至ったら、タイミングを見計らって、当事者に親の生活や取り組みの状況をありのままに伝え、居場所に参加して欲しいという希望を伝えます。

居場所や親の会は、大勢が集まることによる集団効果・共同体効果によって、今まで出すことができなかった親の「あと一押し」が機能して、事態を転換させる力になるのです。

中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。

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