2008年10月12日日曜日

無理なくできる仕事は何か考える

親の期待は、「どんな職種でも良いから、きちんとお金を稼いで欲しい」「できるだけ早く働くこと」「早く一人前になって欲しい」というものです。

その原因、親が当事者の心理や状態を理解していない、ひきこもり対応に疲れている、などが挙げられますが、親自身の過去の成功体験が、そのような子供への要求になっています。努力すれば、だれもが「中産階級」「中間層」として、やってこれたという体験です。

しかし、親の生き方が、わが子に通用する時代は終わったのです。会社組織も社会も大きく変化して、それに柔軟に対応する必要が出てきました。ひきこもりも、柔軟に対応しなくてはならない「社会構造の一環」と言えるのです。

ひきこもりから回復して就労する場合には、バイト・パートから開始して、単純労働で足ならしをして、力がつくにつれてキャリア・アップを図っていく方法が妥当でしょう。

コンビニなどのレジ打ちのバイトから始めて、パート社員・派遣社員へと移行できる人もいます。個人商店や小企業の正社員、大きな会社の正社員・特別公務員になる人もいます。

しかし、仕事には、向き不向きがあります。また、ひきこもり体験者の場合には、継続して何らかのサポートやアドバイスを受けることも必要となります。

さらに、当事者には、心優しい人たちが多いので、福祉系の仕事が向いているということもできます。福祉系の仕事にも競争がまったくないわけではありませんが、人や生命をはぐくみ世話する仕事に適していることには相違ありません。

特に、介護の現場には、今後50万人の雇用が必要と言われています。資格講座受講者に、就労先を紹介するシステムもあります。

ひきこもり体験者には、技能的な仕事も向いていると思われます。総中流社会は、小ぎれいなサラリーマンが幅を利かし、技能の仕事には肩身の狭い社会でした。社会的に必要度の高い技能の仕事は、今多くの人材を求めているのです。

中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。

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