2008年10月5日日曜日

ひきこもり中には異性との交際・交流ができなかった

思春期は異性を意識し始める時期であり、それ以前より異性が気になるようになります。

社会不安障害では、他人に見られる状況に弱いために、異性に噂されていないか気になったり、通りすがりの異性の視線が気になったりします。

ある体臭恐怖の男性は「女子高生とすれちがうことが怖かった」と述べました。口臭を気にして、マスクやタオルを使用するケースも見受けられます。

社会不安障害の定義は、「恥をかきそうな場面を回避してしまい、学業・仕事・家庭生活などがうまくいかなくなる」ことですが、ことさらに異性を意識してしまい、避けてしまうことが多いのです。

異性との友人関係は言うまでもなく、交際・恋愛・結婚なども回避されてしまいます。ひきこもりは、社会不安障害の症状が悪化した状態と言うことができます。

異性との交流に慣れる上で、居場所の役割は大きいと言えます。「同性なら何とか大丈夫」であることを尊重して、居場所では同性の仲間と交流することから開始します。

スタッフの声かけに慣れていく中で、少しずつ勇気を出して、異性との会話を試みるのです。当初は、「何を話して良いかわからない、話題が続かない」という悩みが多いのですが、これは「慣れ」の問題にすぎません。場面から逃げないで参加し続けているうちに、異性と自然な会話ができるようになります。

9年こもった社会不安障害の20代男性は、メール交換したことや、二人で逢ったことを報告してくれました。3年こもった男性は、自動車の免許を取り、バイトを開始する中で、異性との交際もできるようになりました。

社会不安障害から不登校・中退を繰り返した20代女性は、居場所に参加していましたが、1年も経たないうちに、会社員と交際・結婚して、一児の母親になりました。

回避症状から異性を避けていた場合にも、このように結婚まで可能となること、母親になった女性がいることなどは、当事者や親たちに限りない希望を与えてくれます。

中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。

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