ひきこもりの家庭では、「会社人間の父親と専業主婦の母親」という組み合わせが多く見受けられますが、これは、高度経済成長時代の典型的な核家族を示す言葉として知られています。
この核家族においては、「父性の不在と母性の過剰」という問題が生じやすいことも指摘されてきました。
「父性」は、社会的な基準によって、ものごとを識別していく「父親」的機能のことであり、主に父親によって担われます。
「父性の不在」は、家庭内に父親的機能が不足することで、思春期・青年期に達した子供の社会化が進まない一因とされます。
「母性」は、子供を育てる情緒的な機能で、主に母親によって担われるとされます。「母性の過剰」とは、必要以上の囲い込み(過保護・過干渉)によって、子供の社会化を妨げる状況を言うのです。
父親が会社人間・仕事人間となって、家に生活費を入れるだけの存在になった場合には、子供たちを母親から切り離して社会に出立させていく機能は果たせなくなります。
それは、必然的に家庭内における「母子密着」につながると言えます。
中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。
2008年7月29日火曜日
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