すべてのステップは、「無力さの自覚」から始まります。
それは、自分の意志の力やパワーを「なせばなる」と信じて取り組んだ結果が、 良い解決につながらなかったこと、逆効果となったことなどを自覚することです。
ひきこもりの場合には、「親に誤りはなく、当事者こそが問題である」という意識が、 問題をさらに深刻にさせます。
誤った方法にしがみつくことには、ひきこもりの深刻化をもたらすという弊害があるのです。 数年以上にわたって効果がない場合には、取り組みの考え方を再検討する必要があります。
専門家の精神療法や心理療法でも、2年間、変化をもたらさなかった場合には、 無効とみなして良いと思われます。
的を射た取り組みならば、短期間のうちに問題解決につながる可能性があります。 同様のことは、ひきこもりへの対応でも言えるのです。
統合失調症などの精神病ではない、神経症レベル、パーソナリティ障害などによる「ひきこもり」には、家族関係の問題がかかわっており、当事者から動き出すことが極めて少ないという特徴から、 「ひきこもり」と呼ばれるのです。
従って、何はともあれ、親の方が動いてみる必要が出てくるのです。
親たちが最初にすべきことは、それまでの働きかけを振り返って、 無効であった事実を認めることです。
ステップは、「無力であることを認める」ことから開始されます。
ひきこもりの親たちのステップも、依存症のステップと同じように、 「無力であること」の自覚から始まるのです。
中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。
2008年7月18日金曜日
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