ひきこもり問題が生じる原因の一つに、親世代の背負った社会的・文化的な背景があると言えます。
親世代は、大家族制度を封建的と批判して都会に出て、ホワイトカラー(会社員)になって、ニューファミリー(核家族)を形成しました。経済成長という追い風によって、親世代は明るい未来(定年後)を描くことができたのです。
しかし、父親が会社人間として囲い込まれ、母親が専業主婦化する中で、父性不在と母性過剰をきたして、核家族の夫婦関係や親子関係は形骸化してしまいました。
父親は子育てに加わらないだけでなく、第2の息子として妻にぶら下がるようになり、子供第一主義(跡取り)、成人後の同居主義など大家族的な家族関係が保たれてしまったのです。
「民主的」を過剰に強調することで、「本人任せ」という「自分勝手」を放置したということもできます。「子供第一主義」は、過剰な世話によって、ひきこもりを長引かせます。
「民主的」の過剰は、主体制を育てません。「成人後の同居主義」は、わが子を家から切り離せない動きとして、ひきこもりの発生と長期化を招きます。
以上の理由から、核家族も大家族と同じように、子離れ親離れが苦手だったと言えるのです。
中垣内 正和(著)『ひきこもり外来』から要約しました。
2008年7月23日水曜日
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